【花もて語れ】3巻感想

花もて語れ 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

花もて語れ 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

朗読を通して成長する,引っ込み思案は少女ハナの朗読青春ストーリー。
 今回は,斎藤隆介の「花咲き山」の朗読です。斎藤隆介は,童話及び絵本の新分野を開拓し,民話ブームを引き起こした戦後最大の童話作家で,その作風は,生と死のはざまで揺れ動く主人公を書くことで,人間が根源的にもっている情念・愛情からほとばしる生の尽きぬエネルギーに満ちあふれています。今回の花咲き山も情念や愛情のこもったストーリーですが,私は,所見では「花咲き山」はものすごく怖い話だと思ってました。山に捨てられた老婆が,どんな辛いことがあっても元気に生きろと子供を諭している話で,達観した人生論を展開し,なにか終末思想を感じさる作品だとかんじていました。
 それが,全く違うものだと分かり,それだけでも読んでよかったおとおもいます。登場人物の再度ストーリーをからめることで,読者の感情移入を誘い,イイハナシダー (T-T)と感じさせる作者の手腕には圧巻されました。

【花もて語れ】2巻感想

花もて語れ 2 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

花もて語れ 2 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

 朗読漫画でありながら,小説の読み方のうんちく本的話になっている。今回の話の中では,小説内の視点の切り替えの話がおもろかったです。
 小説の読み解き方は人それぞれあるが,小説の作者がどういった思いで書いているのかを想像するのはとても面白い。何らかの目的や,人に伝えたいこがあって書いているはずである。作中のどのキャラになってその心情を綴っているのかを考えるヒントは,文章が誰の視点で書かれているかにある。
 この本では,小説の解説として,誰の視点で文章が書かれているかを丁寧に説明してあって,絵も付いていてわかりやすい。ぜひともこれから小説を読む人たちにこの漫画を勧めたい。

姉の結婚1巻感想

 

姉の結婚 1 (フラワーコミックスアルファ)

姉の結婚 1 (フラワーコミックスアルファ)

 地味な39歳の独身女性がイケメン精神科医の同級生に追いまわされるって話です。
 近年,冴えない男性主人公がなぜかモテるって設定のラノベが多く,これがオタク男性に受けているようである。この姉の結婚はこれの女性向けバージョンかなと考えてしまった。只、設定が40歳間近の女性にしてあるところが,なにか現実てきというか,後のない設定にしてあるところが怖い。

パーツのぱ1巻感想

パーツのぱ (電撃コミックス EX 130-1)

パーツのぱ (電撃コミックス EX 130-1)

 この漫画は,非日常的な秋葉のパーツショップの日常的なお話です。昔,地方のパソコンショップで働いていたので,この話の内容はアルアルって頷けるものが多く,当時を懐かしめました。パソコンのパーツは水物で,入荷した次の比くらいから,他店との値下げ合戦が始まり,最初にどこまで値段が下げられるかのチキンレースです。値段メモしようとしたり,憶えようとしている客がいたら要チェック。結構,他店からのスパイが来てたりして,それにどう対応するのかが問題でした。そういった,結構パソコンショップの店員なら一度は経験したことがあるような話が多く,突飛な漫画的な話を期待している人には物足りないかもしれません。どっちかというと営業日誌やパソコンショップのブログに絵が付いた感じの漫画です。

草子のブックガイド1巻感想

草子ブックガイド(1) (モーニング KC)

草子ブックガイド(1) (モーニング KC)

 この漫画は,主人公の草子が本を読み,その感想を伝えることで周囲に良い影響を与えてく話です。

 昨今,日本人の活字離れが深刻化している。10〜20年前は,小学生の活字離れは,漫画のせいだとされ,小生が小学生のころは,漫画を読むなら本を読めと言われた事を思い出す。そのころから,文字ばかりの本は苦手で,今でも,挿絵のない本を読むのはちょっと億劫です。小生の小さいころ活字の敵役である漫画が小説の紹介をやっているのだから面白い。本の中ではロビンソンクルーソー山月記とか比較的有名な作品の紹介がいる。一番最初のロビンソンクルーソーの紹介はとっても面白く,こういう話で,草子がこういう感想を述べたのか?小生ならどのような感想を抱くだろうかと,本を自然と読んでみようという気持ちになりました、そういった意味では,本を読むことに期待感を抱かせる漫画です。
 漫画はスクリーントーンが一切使われておらず,全部線画で描かれている。背景まで細かく描かれていて,作者の本・漫画に対する熱い思いが伝わってくるようである。今後の展開がすごく楽しみな漫画の一つです。

夜明けの図書館

夜明けの図書館 (ジュールコミックス)

夜明けの図書館 (ジュールコミックス)

 この漫画は,リファレンスに情熱をかける新米図書館司書の漫画です。リファレンスとは何か?これは,図書館にある本を紹介したり,利用者からの依頼を受けて調べ物をしたりすることです。本作の主人公は,お年寄りや子供まで色々な人達の探している本を,小さなヒントを手掛かりに,アナログな手作業で探し出します。それによって,救われる人がいたり,また新たな希望を見つける人がいたりと心温まる話がいっぱいです。
 昨今,インターネットの普及により,知らない事を調べるという行為そのものが簡単になり,検索サイトにキーワードを入れるだけで,知りたい情報を手に入れることができます。それに比べて,図書館で必要な情報を調べるというのは,時間も労力もかかります。しかし,図書館では色々なジャンルを広く探したい時に重宝します。また,リファレンスを通して人との出会いがあっり,全然関係のない分野の役に立つ情報に出会ったりします。
 最近では,虚構新聞の虚構記事拡散騒ぎがあり,ネット上での情報のあり方に疑問を感じました。多くの人が立ち話のように情報を発信し,ネット空間が井戸端会議の場と化しているように感じます。そういった意味で,ものを調べるにはやはり図書館の存在が欠かせないものだなと感じます。

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つるた部長はいつも寝不足3巻感想

3巻に入って,一巻のような日常ものに戻った。つるた部長が変な妄想をするのを楽しませてもらいました。回が進むにつれつるた部長の妄想はヒートアップ。瀬戸君にモデルを頼まれ,すぐヌードになろうとする所には笑いました。最後は大団円で上手くまとまってよかったです。独特の世界観のある作品でもう少し長く続いていたらよかったなと思います。

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