解剖医ハンター1巻感想

いやー、面白かった。

注目の新人たちのデビュー作!18世紀英国に、ブラックジャックのような異端の医者が存在した!盗掘死体の解剖を重ねたことから『ジキル博士とハイド氏』、世界中の動物を収集すべくの振る舞いから『ドリトル先生』のモデルともされるジョン・ハンター。今では「近代外科医学の父」とも呼ばれるが、その生涯は異端とされ、当時の正統な医学界からは白眼視され続けた奇人であり、また、ダーウィンより70年も前に進化論を見抜いたという近代精神の巨人である。そんな実在の人物を、原作&作画・二人の新鋭が波乱万丈のコミックに仕上げた。
amazonの商品説明より

目次
 Dr.ドリトルと呼ばれた男
 果てしなき地図にて

 前半は、ジョン・ハンターが生きていた時代の、社会背景の説明。後半は、同時代を活きたキャプテンクックのであったエピソードでからなる。
 本作は、後に天然痘ワクチンを開発したことでしられるエドワード・ジェンナーの視点で、その師であり、近代外科学の開祖と呼ばれる世紀の大奇人ジョン・ハンターを描いた物語である。近代前半部の時代背景の説明が丁寧で、当時の衣装や風俗等かなり調べて描いているようなで、臨場感がある。当時の医療と神学ごっちゃになった伝統療法や瀉血による治療が万能と考えられてた。しかし、それに対して、解剖学と実験による検証によって得た医学による治療をするジョン・ハンターが人体を切り刻む。医療漫画ってよりかは、どちらかと言うと奇人漫画である。ウィキペディアで読むと、漫画以上の奇人である。

これまで
一〇〇〇体の遺体を解剖したが
ぼうや
魂なんて臓器はないんだぜ…
解剖医ハンター1巻より

解剖医ハンター 1 (リュウコミックス)

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