「good!アフタヌーン」感想

月刊アフタヌーンの新増刊の「good! アフタヌーン」を買ってきました.

注目されているのは「もやしもん」で有名になった石川雅之の「純潔のマリア」、高橋ツトムの「地雷震」、「ああ女神様」藤島康介がの「パラダイスレジデンス」でしょうか?

good!アフタヌーン」全体の感想

good!アフタヌーン」の内容ですが、いろんなジャンルをカバーしていて全体としての方向性が見えない感じがしました.もともと「月刊アフタヌーン」も混沌とした感じですからね.ハードボイルどやや大人向けの「地雷震」や、やや大人向けの少女漫画っぽいタッチの「路地恋花」や「サムライカアサン」で注目されている板羽皆さんの「センチメンタル」、萌え微エロの「いまドキッ」・若宮弘明の「蹴球少女」などがあり作品のジャンルは広いのですが、それが雑誌全体の方向性が全く見えないように感じさせます.年齢層をターゲットしていると印象を受けました.全体に太めで少年少女漫画っぽい絵の作品が多く、「月刊アフタヌーン」と比較してやや低い年齢層向けの印象を受けます.
[ハトハよめ」のハグキによる『くりーくん』や「魁!!クロマティー高校の野中英次による「赤い空÷白い海」はグロでハードなギャグ漫画でシュール過ぎです.「ハトよめ」はアフタヌーンで連載が長く、それなりに人気があるみたいなので好きな人にはすきなんだろうけど、僕的には若干受け付けがたいギャグ漫画でした.

話題作というは看板作品三作の評価ですが、まず「地雷震」は読んでないので、内容がよく分かりませんでした.「純潔のマリア」は何かギャグが中途半端で、石川作品にしてはイマイチな印象です.「レジデンスパラダイス」は短すぎてよく分からん.
 これ以外で面白い作品で面白いのがあったので、買ってよかったと思います.個人的に注目しているのは太田モアレの「鉄風TEPPU」、虎哉孝征の「カラミティヘッド」、平井清×篠崎司の「このねこばなし」、そして沙村広明の『ハルシオン・ランチ』です.中でも「鉄風TEPPU」は飛びぬけて面白かったです.今後の展開に期待大です.
そうに感じました.少女漫画ぽいのでは吉田基已の「夏の前日」が印象的でした.
鉄風TEPPU」運動神経が抜群な少女による総合格闘漫画.ヒロインの性格のねじれ具合がグットです.
全体のコマ割がうまく印象的なシーンが多かったです.特に、格闘シーンはお互いの奇襲攻撃のの応酬なんですが、テンンポが良く、大技の見せ方がカッコ良かったです.

純潔のマリア」感想


純潔のマリア」は百年戦争を舞台としたファンタジー物でした.一話は、マリアと白が使い魔のサキュバスを使って、英国軍の仕官を骨抜きにして戦闘を回避するという話でした.
 「もやしもん」は各キャラクターの絡み合い。特にヒゲとデブの絶妙でぶっ飛んだ行動が魅力的だったのですが、「純潔のマリア」では「もやしもん」ほどキャラクターに魅力を感じませんでした.また、歴史ファンタジー物なんですが、歴史ものとして書くにはファンタジーに傾倒しすぎていて、なんか一話からバランスの悪い作品に感じました.個人的に石川作品で一番好きなのは「二本松少年隊」だったので、歴史ものっぽいのを期待していたのに残念です.

「パラダイスレジデンス」感想


 物凄い短いストーリーで、主人公と小学生寮母さんの納豆をめぐる争いが描かれていたのですが、正直何がしたいのか分からなかったです.言い争いがメインばかりで、キャラクターに笑顔が無くて藤島作品なのにキャラがかわいく感じませんでした.
 ただ、「逮捕しちゃうぞ」も「ああ女神様」も最初は何がしたいか良く分からない話で、しばらくしてからからキャラの方向性が出てきて面白くなってきた事を考えると、今後に期待です.でも隔月の雑誌で一回8ページって、単行本でるのにどれくらい時間がかかるの?