トモガキ(前半)感想

あらすじ

 "ちばてつや"先生の自伝的マンガ.
 "ちばてつや"は、講談社の別館で缶詰にされていた.担当の"新井"は原稿を早く仕上げるように催促に向かう.原稿の締め切りを気にせず悠然と原稿を描く"ちばてつや"の態度に、焦りを感じ彼に対する不満をぶつける.場を和まそうと弟の"ちばあきお"と"ちばてつや"は、"新井"に"電気あんま"をしかける.新井は"電気あんま"から逃れるため"ちばてつや"を足で蹴り飛ばす.蹴り飛ばされた"ちばてつや"は窓を突き破り重症を負うことになる.顔中にガラス片が刺さり病院へ運ばれる.そこで右手首の腱が切れていることが分かり、手術により繋ぐことになる.
 また一方で、"ちばてつや"の原稿を載せるために、編集長がペン入れ前の原稿を持ってトキワ壮へ向かうことに…。


トモガキ前編感想

 後半は"ちばてつや"先生からみたトキワ壮の話が出てくるみたいなので凄く楽しみです.このとき、先生がトキワ壮のマンガ家たちと交流があったのか気になります.編集長がいきなり"ちばてつや"先生の原稿を持ってきて二日ほどでペン入れしてくれとお願いしても、絵のタッチとか他の仕事を抱えているとかで断られなかったのでしょうか?そのあたりは後編へ続くですね.

 右手の切れた腱を繋げる手術のシーンは、迫力がありました.麻酔が途中で切れて、直接腱(神経)を引っ張られた経験てすごですよね.
 いまでもマンガを描いているってことは、怪我を乗り越えて復帰できたからだと思うのですが、そこには凄い苦労があったんじゃいかな?一度腱が切れた右腕でマンガ家に復帰した執念は凄いと思う.このような経験が後に"明日のジョー"とかとば作品の少しダークな雰囲気の作品に生かされてるだろうな.


この後、"ちばてつや"先生がどのように復帰したのか?そしてトキワ壮の人たちとがどう対応したのか気になります.

きっと、寺田ヒロオ先生が引き受けようとみんなをまとめ、筆が速い石森章太郎先生と赤塚不二雄先生が中心となって原稿を完成させるんだと思う.

ただ、この本にはいろんな作家さんやマンガ家さんが登場します.
そのなかには亡くなっている方も多いですよね.最近なくなった赤塚不二夫先生とか.
先に逝ってしまったマンガ家仲間に捧げる鎮魂歌でもあり、またまだ生きている仲間たちにたいする手紙のようなマンガだな感じました.