軍靴のバルツァー 1巻感想
- 作者: 中島三千恒
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/07/08
- メディア: コミック
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舞台は、小銃がマスケットからライフル銃に更新され、電信と鉄道が前線と本国の距離を急速に縮め始めた時代のヨーロッパ風架空世界。時代的には第一次世界大戦前のプロイセンでビスマルクが鉄拳をふるっていた時代を彷彿させる。
軍事大国のエリート士官である主人公が、戦争と無縁の小王国に軍事顧問として派遣されるも、主人公と王国の人間では戦争に対する意識のギャップがの中で駆けずり回り,大国のエゴを通しつつ,小国のプライドを傷つけないように,軍拡を進めるすがたは,さしずめ,明治維新のお雇い外国人技師といった感じです。
大砲発射の手順やライフル銃の優位だけでなく、軍装や世俗など細かい部分も真面目に描かれており、絵を見て兵器の形状を考えるだけでにやにやできる。1巻終盤の囚人を使った兵器実験での展開はよかったです。従来のぬるい漫画に慣れていた自分としては(絵柄がぬるいのにやることがエグイ),主人公が綺麗ごと並べて博愛を説くかと思いきや…。と十分ネタバレしてますが。ここまでで。